EXPERTISE 技術紹介

サポートリング工法

サポートリング工法

転造での加工による座面下の段差、つば反りをゼロに! 【 特許取得技術 5892715号 】

開発ヒストリー

『段差を無くせ!』

転造加工は、塑性成形加工です。「絞る、伸ばす、膨らます」ことができ、 色々な可能性を秘めた優れた加工方法です。 しかし、課題もあります。 座面下に溝入れ加工する際に0.2mm程度の段差(座面直下に溝を形成できない部分)が発生します。

それは、私たち転造メーカーにとっては必然のことでしたが、 お客様から「この段差を無くせないか?」とご相談がありました。 微小な段差でも組込む部品との間にスキマが発生してしまうのです。 従来の形状では解決が困難でしたが『製品機能を活かしたままで、転造の特性に合った形状を生み出す』発想で、 サポートリング工法を開発しました。

従来のように溝を形成するのではなく、塑性変形で素材を移動させて膨らますことによって 隆起させたリング(サポートリング)を形成し、溝部と凸部を成形するという逆転の発想により、 組込み部品としての機能を有したままで、座面下の段差ゼロを実現しました。